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技巧について

 複雑・難解な技巧を獲得すると、それに伴った「達成感」があるので、何かが大きく向上した様な気持ちになる。
 しかし、大本にある「原理」の組み替えを放置したままの技術鍛錬は、根本的変化の出入口に栓をする様な行為となる。
 「その段階の原理」と「肉体」の親和性を、どんどんと高めながら固定してしまうからだ。

 複雑な技巧は、見た目にも「分かりやすい難しさ」なので、見る者にとっても上等な技術を獲得していると思わせる説得力がある。
 故に、多くの初心者は技巧寄りの稽古を目指しがちとなる。
 「それが出来るという事が、技が出来る人間になれるという事なのだ」という思いがあるだろうし、「早く技が出来る人間に思われたい」という欲求もあるだろう。

 例えば、杖術を開始した時は大抵、杖をくるくると器用に回す稽古から始めたくなる。
 「稽古は楽しむべきである」と考える私は、それが楽しいのならば、迷わずそれを行う事が正しいと考える。
 しかし、「杖を器用に回転させる」事と、「杖に親和した肉体原理を獲得する」事は別の問題である事に注意せねばならない。
 私は「小手先の技術」という言葉の意味を、ここに見ている。

 本当に難しいのは、体の根本部分に存在する「原理」の組み替えである。
 それは、見掛け上にも「分かりづらい難しさ」なのだ。

 甲野先生は、「単純な動きで違いが出ねばならない」と言った。
 それは、見掛け上の虚飾を廃した単純な動きの中では「根本原理の違い」が明確に炙り出されるからだ、と私は解釈している。
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プロフィール

方条遼雨

Author:方条遼雨
■ カルチャー学校講師や身体講座の企画を行っています。 
■ 「動きにおける根本原理の組み替え」に主眼を置いた、【玄運動/玄武術】の概念を提唱し、武術や身体動作を研究しています。 
■ 松聲館・甲野善紀先生、動作術の会・中島章夫先生のアシスタントなども。 
ほびっと村学校講座「りきみをぬく」-日常・運動に役立つ脱力法-講師。

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