除脚・8(キツネの体)
稽古(けいこ)相手の体を診断するように、自分とはちがう生き物の体を観察すると、さまざまな発見があるのです。
たとえばキツネは、童話などから「ずるがしこい」という印象が定着していますが、その理由も分かりました。
キツネの歩き方を見ていると、ほかの野性動物と比べても、とびぬけて「注意深い」のです。
高感度のセンサーをあらゆる方位に張りめぐらせ、わずかな危険要素も見逃すまいという種(しゅ)の意志が、全身からにじみ出ていました。
そうした「注意深さ」が、見る人によってはずるがしこく映ったのでしょう。
ずいぶん猟師も手こずらされたでしょうから、そんな恨み節(うらみぶし)も込められているのかも知れません。
(つづく)
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