FC2ブログ

除脚・4「ぶら下げる」

 私がこのような言葉を使うようになったのには、切っかけとなった一つの思い出があります。

 以前、甲野先生の「斬落し(きりおとし)」という技を受けていた時のことです。

 
 これは、空中に構(かま)えた相手の片腕を、真上から自分の手刀(前腕)で斬るようにして、下方向に崩すという技です。
 当時の最新の術理(じゅつり)を用いてこの斬落しをかける甲野先生に対し、私は自分なりに最大限に力を抜くことを心がけるようにして構えてみたところ、うまく止めることができました。


 甲野先生は不思議そうに首をかしげたあと、もう一度同じ技を試されました。

 二度目も、崩れずになんとか止めることができた私を見ながら、先生がひとこと言いました。
 「あなたは、支(ささ)えながら、ぶら下がっている。」

 最初この言葉を聞いたとき、私は意味が分かりませんでした。

 「それはどういう意味ですか?」
 私が尋(たず)ねると、
 「普通なかなか出来ないんですけどね……」

 にやりと笑いながら一言残し、先生は着替えに行ってしまいました。


 それから、一人で先生のことばの意味について考えました。
 「むだな力を抜く」とばかり考えていた自分の体の使いかたを、実際に点検しながら考えなおしてみた時に、気がつきました。

 「確かに、ぶら下がっている」。


 (つづく)


 ▲ ホームページ先頭に戻る ▲
関連記事

テーマ : 心と身体の健康と運動・武術・武道
ジャンル : 心と身体

tag : 源武術 源運動 稽古法 上達の秘訣 稽古レポート 術理解説 脱力術 根本原理の組み替え 甲野善紀

コメントの投稿

非公開コメント

PR

プロフィール

方条遼雨

Author:方条遼雨
■ カルチャー学校講師や身体講座の企画を行っています。 
■ 「動きにおける根本原理の組み替え」に主眼を置いた、【玄運動/玄武術】の概念を提唱し、武術や身体動作を研究しています。 
■ 松聲館・甲野善紀先生、動作術の会・中島章夫先生のアシスタントなども。 
ほびっと村学校講座「りきみをぬく」-日常・運動に役立つ脱力法-講師。

(お問い合わせ、ご感想など)連絡アドレス
houjoushunkoku@gmail.com
●現在、稽古会等の情報をメールマガジンにて配信中(無料)。
 上記アドレス宛の件名に、「メールマガジン希望」と記入し、メールを送信して下されば登録できます。

・ツイッター:
https://twitter.com/HoujouTomonori
・フェイスブック:
http://www.facebook.com/tomonori.houjou
・ミクシー:
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=14477837
・ミクシーコミュニティー「玄運動/玄武術」:
http://mixi.jp/view_community.pl?id=5908052

※このサイトはリンクフリーです。

カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

カレンダー
01 | 2020/02 | 03
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
検索フォーム
月別アーカイブ
最新記事
関連サイト
リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

訪問者
リアルタイム閲覧者数
現在の閲覧者数: