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「小手を極めない小手返し」・1

 「小手返し」(こてがえし)をはじめ、相手の手首にある関節をねじって相手をたおす技があります。

 一般にひろく行われている練習法では、技をかける人が、受ける人の手首付近を、技をかけやすい様につかんだ状態から始めます。
 しかし手首の関節はとても弱いので、下手くそにねじっても、相手は自分の手首がこわれてしまわぬ様に、倒れなければならなくなります。
 つまり、「だれでも技がかかる」状態から練習を始めているので、「だれにでも技がかかってしまう」のです。


 また、弱い関節が限界近くまでねじれた状態からはじめるので、失敗して相手を怪我させてしまう事も多くなります。
 圧倒的に技をかける人が有利な状況なので、「本気で抵抗する相手にどれだけ技がかかるか」という確認にも向いていません。


 そこで私が考えた練習法が、「小手を極めない小手返し」(こてをきめないこてがえし)です。
 通常の「小手返し」とは違い、最初につかむ部分を手首よりもヒジ寄りである、前腕の先端あたりにずらします。
 つまり関節の無い、骨の部分を両手でつかむのです。

 この状態から、技をかけ始めます。
 うまく技がかかると、相手は体全体でくずれ、たおれて行きます。


 (つづく)


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方条遼雨

Author:方条遼雨
■ カルチャー学校講師や身体講座の企画を行っています。 
■ 「動きにおける根本原理の組み替え」に主眼を置いた、【玄運動/玄武術】の概念を提唱し、武術や身体動作を研究しています。 
■ 松聲館・甲野善紀先生、動作術の会・中島章夫先生のアシスタントなども。 
ほびっと村学校講座「りきみをぬく」-日常・運動に役立つ脱力法-講師。

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