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「やさしく触れる」

自分の講座などで、「立位の浮き取り」という動きをよく行う。
これは、甲野先生の介護技術である「浮き取り」を、立った状態で行おうと考案した動き。

イスの無い所で気軽に行える事、自分より重い大人を軽々と持ち上げ、片足(けんけん)で移動すると視覚的に分かりやすく喜ばれる事、「上体起こし」・「添え立ち」・「立位の浮き取り」と連続すると流れが良い等の理由からだ。

この「立位の浮き取り」を、崩し技にも応用できるのではと思い付く。
つまり、立っている100キロ近い大人を軽々と持ち上げる事ができるのだから、そのまま倒せば「崩し」になるのではという発想だ。

実際動いている相手には事情も変わって来るだろうが、うまく行ったら「浮き取り崩し」とでも名付けよう。
もっと根本的な部分でだが、稽古していると、人を崩す事と癒す事の、技術的、心理的境目がどんどん無くなって行く。ほとんど同一化して行く。

例えば、人の体の滞りを診断し、均(なら)せばそのまま体調の回復措置となる。
縁ある何人かの人に実際行ってみたが、効く人にはよく効く。

基本的には、「優しく触れる」という一言に尽きる。
これは、武術も治療も変わらない。

仮に、接触点はソフトに触れても、肩、肘を始め体のどこかに力みが残った状態で触れると、武術の場合は相手、治療の場合は患者の身体は敏感に反応し、技、施術の滞りとなって跳ね返って来る。

稽古をご一緒した人に時々「触れ方」がやけに上手い方がいて、「何か人に触る仕事をしていませんか」と聞くと、大抵は整体師や指圧師と答えが返ってくる。
しかし、もう一つ大きな特徴があって、その上手な「触れ方」が、大抵は手首から先の部位による調整感覚で行っており、肩や肘が力んでいる場合がとても多い。

このある種の「アンバランスさ」が特徴的なので、分かりやすいのだ。
おそらく、手のひら周りの「技術」で治療を行いつつも、肩や肘に残る「力み」は治療の阻害要因ともなっているはずだ。

武術は上手に接触できても、根元に滞りがあると技は上手くかからない。
この辺りに、治療を志す方、治療を行っている方が武術に触れる大きな意義がある様に思える。
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テーマ : 心と身体の健康と運動・武術・武道
ジャンル : 心と身体

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プロフィール

方条遼雨

Author:方条遼雨
■ カルチャー学校講師や身体講座の企画を行っています。 
■ 「動きにおける根本原理の組み替え」に主眼を置いた、【玄運動/玄武術】の概念を提唱し、武術や身体動作を研究しています。 
■ 松聲館・甲野善紀先生、動作術の会・中島章夫先生のアシスタントなども。 
ほびっと村学校講座「りきみをぬく」-日常・運動に役立つ脱力法-講師。

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