「感情」について・2
感情に指揮権を丸投げしてしまうと、生じた問題に対し総合的な視野に立った最善の一手よりも、「その場における不快の解消」を、ひとは優先したくなってしまいます。
たとえば、その場かぎりの「意地」「メンツ」「自尊心」を守る事にかたくなに執着し、大局的な判断を見失うというのもその一種です。
これは、武術や男女の性差にかかわらず、様々な場面でかたちを変えながら、共通しておこりがちな問題です。
簡単にいえば、「ついカッとなって」ということです。
「ついカッとなって」は、自己の過ちや、殺人犯の供述によくつかわれる表現です。
これが拡張すると民族や宗教の対立となり、国家レベルに拡大すると、戦争となります。
では、どうすれば良いか。
無感情になれということではありません。
「感情」には操縦席からはそっと降りてもらい、となりで自分を笑わせたり楽しませてくれる、愛すべき同行者になってもらえば良いのです。
(おわり)
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