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「大砲逸し」(おおづつそらし)(09/25のツイートまとめ)

HoujouTomonori

先週考案した術理「大砲逸し」(おおづつそらし)について。
これは、「虎拉ぎ」(とらひしぎ)の手で両足を強化した、「猪木アリ状態」の防御を突破して、寝技などに持ち込む技術です。

「猪木アリ状態」とは、総合格闘技などで、対戦する一方があお向けに寝転がり、頭を持ち上げて注意をはらいつつ、近付こうとする相手に両足を向けている状態の事です。
相手が近付こうとすると両足で攻撃し、自分のそばに侵入させまいとします。
この状態で、両手を「虎拉ぎ」(とらひしぎ)にすると、両足が強化され、脚力に自身のない女性に対しても、成人男性が容易に侵入できなくなります。
ましてや、運動や格闘技の経験がある男性がこれを行うと、侵入はますます困難になります。

まず私が感じたのは、映像で見た事のあるいくつかの格闘技の試合もふくめ、侵入しようとする側の目的が「中途半端」なのではないかという事です。
何が中途半端かというと、「目の前の両足を処理する」うごきと、「相手の懐に侵入する」目的のうごきが、どっちつかずだという事です。

そこでまず私が行ったのは、「目線を低く落とす」事です。
具体的には、跪座(きざ・正座の爪先を立てた状態)になります。
これで何が起こるか。
自分の両腕と相手の両足がほぼ同じ高さになり、空手や中国拳法のように、「両手対両手の攻防」の位置関係に持ち込めるのです。
では、相手の「両足」と対等に、「両手同士」の様な攻防を行うとどうなるでしょうか。
まず不利な条件として、3倍以上と言われる腕と足の筋力差があります。これに、大抵の人はひるんでしまうのだと思います。
「虎拉ぎ」状態だと、それ以上でしょう。
しかし、それ以外の要素はどうでしょうか。
まず、両足は両腕に比べて速度が遅いです。更に、圧倒的に不器用です。
つまり、両腕に比べてはるかに攻撃の精度が悪いのです。

足の向こうにいる相手の事は忘れ、目の前の両足に対して、「素早く正確なパンチを放つ拳法家」に相対するように注意を払った時、目の前の両足は「力が強いだけの鈍重な相手」に変わります。
必要なのは、冷静さと勇気です。
私は更に、「脱力法」で両腕を強化しておきます。

上半身が相手の両足と攻防をしている間に、自分の下半身は別の仕事をおこないます。
古武術系の流儀でおなじみの「膝行」(しっこう・跪座(きざ)の状態で前に進む)で、相手の懐に向かいます。
これまでの流れを簡単に言ってしまえば、「上半身で相手の両足をさばきつつ、下半身は相手に進む」だけです。

すると気が付いたときには、寝転がった相手を見下ろすかたちで、真横あたりに跪座(きざ)で侵入した自分がいます。
その後は、それぞれの専門分野にしたがって、マウントポジションを取るなり、抑え込むなりすれば良いというわけです。

この時に起きているもう一つの効果は、腰を低く落としているこちら側に対し、相手はいつでも蹴りを打てるように両ひざを曲げたまま、両足をこちらに向け続けねばならないという事です。
つまり低い態勢のこちらに対し、仰向け状態で同じく低い目線の相手が、自分の両足を、自ら視野をふさぐ障害物にし続けねばならない、という矛盾が生じるのです。
更に、膝行(しっこう)で直線的に近づいて来るので、ただでさえ距離感の取りづらい相手を立体的に対処せねばならなくなります。
これらの条件が重なり、一見不利に思える「両足」に対しても、かなり優位に攻防を進めることができるのです。

ここまで読んで分かるように、実はこの術理において、「技」と呼べるほどの事は何もおこなっていません。
どちらかと言えば、単なる「ものの考え方」「発想」の問題に近いと思います。
なので(いちおう私は脱力法で両腕を強化していますが)、このやり方が分かれば、誰でもあるていど実践できるのではないかと思います。

まだ多くの方には試していませんが、今のところ格闘技・武術経験者もふくめて、全て侵入が成功しています。
ただし、当たれば強烈な衝撃を受けかねない両足の前に身をさらしている事は変わりないので、稽古の際はよくよく条件などを調整しつつ、慎重に行うようにしてください。

以上が、「大砲逸し」(おおづつそらし)の詳細です。
自分の講座では、「虎拉ぎ」(とらひしぎ)と「大砲逸し」(おおづつそらし)の両方を伝えてみると面白くなるかな、と思っています。


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テーマ : 武術と健康
ジャンル : 心と身体

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プロフィール

方条遼雨

Author:方条遼雨
■ カルチャー学校講師や身体講座の企画を行っています。 
■ 「動きにおける根本原理の組み替え」に主眼を置いた、【玄運動/玄武術】の概念を提唱し、武術や身体動作を研究しています。 
■ 松聲館・甲野善紀先生、動作術の会・中島章夫先生のアシスタントなども。 
ほびっと村学校講座「りきみをぬく」-日常・運動に役立つ脱力法-講師。

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